2007.09.15
青森の夜
青森の夜
秋田を抜けた車はついに青森へと入り、本州最後のSAに到着した。
そこで見たものは…
そこで見たものは…

闇の中、ぼんやりと浮かび上がる津軽SA。
シャッターが閉まり、ただトイレと自販機だけが光を放っている。
ここはPAじゃあない、SAだ。
時間だってまだ21時ぐらいのはず。
ありえない。
人が1人もいないなんて…
今日最大の衝撃を受けた瞬間だった。
乗せてきてくれた彼女たちの表情も複雑だ。
えーと、どうしよう?
ここで次の車を見つけて、フェリーまで…人もいないのに?
じゃあここで野宿か?野宿なのか?
よくよく見ると向こうに1台車が止まっている。
微かな望みを抱いて窓を叩くも、残念ながら定員オーバー。
トラックが来たので聞いてみるが、港方向へは行かず。
そのドライバーいわく、平日なら夜でもトラックは来るが、土日の晩はほとんど誰も利用しないという。
終わった…
はずだった。
目的地を目前にして手段を失った俺に、天の声とも思える言葉が届けられた。
「フェリーまで送りますよ」
乗せてきてくれた子たちだ。
ここまで乗せてもらっただけでもありがたいのに、この先高速を降りてフェリー乗り場までも送ってくれるという。
本当にありがたい、これ以外に言葉もない。
おかげさまで無事3日ぶりに高速を脱出、そのまま3人で青森市内へ向かう。
俺にとってはこの旅で初めて見る大阪以外の街。
また3人とも青森は初めてなので妙にハイテンション。
人気の少ない道を抜け、知る人ぞ知る青森レインボーブリッジの青い光が後ろに流れた頃、やっと少し人のいそうなエリアに到着。
フェリーの時間まではまだしばらくということもあり、せっかくなのでどこかでメシを食べることになった。
メインストリートらしきところで車を止め、良さげな店が無いか辺りを探す。
そしてわかったのは今日は3連休の真ん中土曜日、時間はまだ22時ぐらいだってのに閉まっている店の多いこと。
どこもが大阪や東京のように一晩中やっているわけじゃないんだね。
そんな中で見つけたあるホルモンの店。
「じゃあホルモンにしようか」と店の前まで行ってみると…
看板にはなんと“沖縄”の文字。
せっかく青森まで来ておいて沖縄ってのはさすがにってことで、あえなく却下。
そのままもう少し進んでみると、大きな提灯に“しょっつる”“きりたんぽ”と書かれた店が。
おぉ、いいね。なんか東北っぽい。
全会一致でここに決定。
めちゃくちゃ愛嬌のあるおばぁちゃんと話しながら、酒を飲みきりたんぽをつつく。
大満足のひとときだった。
再び車に乗り込み、ほどなくして埠頭へ到着。
フェリー乗船の手続きを済ませ、ここまで乗せてきてくれた2人に感謝しつつ別れを告げる。
そして車はゆっくりと夜の闇の中に消えていった。
深夜の港にフェリーが着く。
二等船室に乗り込みながら、短いけれども濃かったこれまでの数日間に想いを馳せる。

いよいよ本州ともお別れ、目が覚めたら北海道だ。
【今日の移動距離】
栃木→青森 約610km














