2007.09.22
愛と浪漫の
愛と浪漫の
現れたのは男女の一団。
“愛とロマンの8時間コース”とやらの達成者だ。
“愛とロマンの8時間コース”とやらの達成者だ。

その8時間コースというのは島のトレッキングコースの1つで、実質10時間の距離を早朝からほぼ一日かけて共に歩くことによって“愛”が生まれ…たらいーなぁという、とても“ロマン”ちっくなコース。
彼らに向かってヘルパー、ホステラー全員で大きく手を振る。
あっちも歩きながら手を振る、ひとしきり振り合う。
そんな感じで無事帰還。
皆で喜びを分かち合う。
「愛は生まれましたか?」的なインタビューが続いている中、いつの間にか坂の上に1台の車が。
あれは…ブルーサンダーエース号だ。
どうやら本日最後の便の宿泊者が到着するらしい。
建物の前のスペースを空けて見ていると、ゆっくりと近づいてきた車は建物の前で方向転換。
そのまま玄関にベタづけになった。
玄関の扉がガラリと開き、乗っていた人たちは外の地面を踏むことなく桃岩荘へと入っていく。
特に意味は無さそうだが絵的におもしろい。

俺たちも館内に戻りコンビニで買った食料を持って奥二階の食堂へ。
初めての食堂に「ただいまー」と言って入ると「おかえりー」という声が返ってきた。
このやりとりはここでのもっとも日常的なあいさつだが、食堂の作業はみんな女性ヘルパーによって行われているのでなんだかメイドカフェ?みたいな感じがする。
よく見ると女の子の系統もそっち寄りか?
ラーメンが出来るのを待っていると館内放送が入った。
日没だ。
またまた全員集合して外で日の入りを見るという。
外に出るともうほとんどの人が集まっていた。

沈みゆく夕陽を見ながらヘルパーの1人が弾くギターに合わせて皆で歌を歌う。
そして踊る。
身体全体を使って踊るコメディタッチな踊り。
俺たちは初めてなのでヘルパーの動きをマネするので精一杯だったが、常連の宿泊者たちは“完全にマスター”しているのかその動きは見事なまでに揃っていた。
…正直ちょっとコワイ。

日の入りと共に賑やかだった日没の儀式も終わり、皆静かに余韻に浸る。
やがて1人2人と中に戻っていき、俺も後につづく。
…ラーメンはのびていた。
のびきったラーメンを食べ終え風呂へ向かうがちょうど満員。
並んで待っていると前にいた40代ぐらいの人が話しかけてきた。
その人はもう何十回と来ている常連のようで、なんでもこのYH(ユースホステル)にはそういった超常連が多いんだという。
その人いわく、昔のYHはどこも基本的に濃かったようで、ここは今では少なくなったその時代の空気を残している貴重な所なんだとか。
そもそも北の離島でシーズンも終了間近、この時期に40〜50人もの人が来ているのはYHとして異常らしい。
やはりここの特殊性が話題を呼び、コアなリピーターを作り出している様子。
客層はYHとしてはこんなものかも知れないが比較的高め。
30代後半から50代辺りが多いように思える。
意外と女性が多いのは話題性のためか?
喋っているうちに順番がきたので風呂に入る。
4人入ればいっぱいの小さな風呂場だ。
手早く済ませて夜8時からのミーティングを待つ。
ミーティングとはYHでの重要なお楽しみタイムらしく、ここ桃岩荘でもそれは例外じゃないらしい。
時間が近づくにつれ徐々に人が集まり、

そしてミーティングが始まった。
横一列に並んだ♂ヘルパー5人とそれに向かい合って座るホステラー40〜50人。
島やトレッキングコースの説明などがなぜか寸劇風に進められる。
衣装や被り物も満載で、羞恥心を捨てきれる人間でないとこれはできない。
さらに恐るべきは皆一滴の酒も飲まずにやっていること。
時々新参のホステラーが指名され、恥ずかしがりながらも皆がんばっている。
寸劇が一段落すると次は歌の時間。
手拍子から始まり歌って踊って、もはや自分だけ座っているのは許されない雰囲気。
常連組の一体感にはやはりここでも驚かされる。
それにしてもヘルパーたちの運動量は物凄い。
応援団並に声を出しながら時には全力で走る。
特にノリの良いホステラーはヘルパーにならないかと誘われるらしいが、メンタルも含めよほど覚悟しないとあれは無理だ。
自己紹介から入ってみんなで話し合うのかと思ったけれど…噂通りのかなり特異な“ミーティング”だった。
その後は食堂で明日のトレッキングの申し込み兼説明会が。
俺は時間の関係で別行動。
ルートの確認だけしたかったんだけど、例の愛となんちゃらの8時間コース希望の男性陣に数名気合の入った人がいて面白かった。
新参者の中からリーダー役を選ぶときに、男のリーダーが女のリーダーを選んでいいってところがストレート過ぎて素敵だ。
思いっきり顔の好みで選んでたし(笑)
戻るとすぐに消灯。
明日の朝は早い。














